先日、10月からの最低賃金の引き上げ幅目安が全国一律28円になった旨、お伝えしました。(目安通りであれば、和歌山県の最低賃金は859円になります)
上げ幅が28円ということは、今後事業所内の最低賃金を20円以上引き上げる必要のある事業者様も多いのではないでしょうか?申請には色々要件がありますが、要件を満たせば、是非以下の「業務改善助成金」の活用を検討されては如何でしょうか? そこで、今回は、もっと突っ込んで「活用事例」を含め詳しく書いてみます。
1)この助成金は、「生産性向上のための設備投資(機械設備、POS システム等の導入)や人材育成に係る研修、業務改善のためのコンサルティングなどを行い、事業場内最低賃金を一定額(20円)以上引き上げた場合、設備投資などにかかった費用の一部を助成」するものです。
2)支給対象は、「①事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内であること。及び②事業場規模100人以下の事業場の中小企業・小規模事業者」となります。
3)申請時に、業務改善計画(設備投資などの実施計画)と賃金引上計画(事業場内最低賃金の引上計画)を提出する必要があります。その後、交付決定を受けてから、「設備投資をすること」、そして「実際に最低賃金を引き上げ」が必要になります。交付決定前の設備購入、賃金UPはNGになりますので、ご注意ください。
私は自分で申請したことがないので、申請にどれほどの負荷・時間が掛かるか分かりませんが、結構な負荷が掛かると聞いております。社会保険労務士へ申請を代行してもらうこともできるかと思います。
4)助成額、助成率の概要は右URLのとおり。>>https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000591257.pdf
下の資料に業務改善助成金の活用事例が10載っております。
*厚労省「生産性向上のヒント集」(活用事例は16~26ページ) >>https://www.mhlw.go.jp/content/000755705.pdf
ご関心のある方、是非上の資料にアクセスし、興味のある事例を見てみてください!以下、その他の活用事例です。
ご関心のある方、是非上の資料にアクセスし、興味のある事例を見てみてください!
最後に、今回の最低賃金大幅UP(目安=28円)に伴い、事業再構築補助金においては、「給与の引き上げ企業に配慮する。売上高が大きく落ち込んでいることを条件に、給与を上げる中小企業を対象に特別枠を設けて補助率を高める」そうです。
現在の特別枠(売上30減)は次回の3次公募から廃止になる予定ですが、また新しい特別枠が設定されるようです。あくまでも予想ですが、申請要件としては、「売上30%減」+「最低賃金UP、給与総額UPなどの賃上げ」になるかと思います。来週までには公表される3次の公募要領を待つ必要がありますね。