14日、厚労省の最低賃金審議会で全国一律28円UPで答申され、現在、各都道府県の審議会で議論されている最中かと思います。東京都では既に(中央審議会の答申通り)28円UPで決定され、報道によれば秋田県は8月頭に決定するとのことです。来週早々には(和歌山県を含め)全道府県の決定が出そろうかと予想します。(しかし、今回はコロナ禍での大幅UPですので、県によってはひと悶着あるかもしれませんね。)
さて、先日の記事にあるとおり、14日の厚労省審議会の決定後、政府は21日の経済財政諮問会議で早速「最低賃金UPの対応策」を検討しています。 >>https://www.yano-support.com/p-subsidy/hojyokinunyouhenkou/
下にある各主要補助金においても、「最低賃金特別枠」新設、最低賃金関連の加点項目が見直しされるとのことです。
1)事業再構築補助金について
上URLにある経済財政諮問会議の資料には、以下の記述があります。
「業況が厳しく、最低賃金の引上げの影響を受ける中小企業を対象にした特別枠を設定し、補助率をかさ上げ」
この最低賃金特別枠の対象となる「 業況が厳しく、最低賃金の引上げの影響を受ける中小企業 」の定義が気になります。「業況が厳しい」とは、今までの特別枠同様に「売上30%減」かと推察しますが、「最低賃金の引き上げの影響を受ける中小企業」の具体的な条件は何でしょうか?今週末には第三回公募の公募要領が公表になるかと予想してますが、この中に具体的に明記されるかと思います。
2)ものづくり補助金・持続化補助金・IT導入補助金
資料には、「加点見直し、特別枠の新設等により、より賃上効果の高い事業者の採択率の向上や、賃上げにコミットする事業者の優先採択を目指す」とあります。
私見になりますが、最低賃金の引き上げの影響を受ける事業者のことを考えるのであれば、「申請要件」から最低賃金の条件(+30円)を外して欲しいと思います。特に「 多くの従業員を雇用しているため、賃金引上げの影響を大きく受ける中小企業」では、この要件のためにものづくり補助金・IT導入補助金への申請を断念するところも増えてくるのではないでしょうか?(加点項目にすることには、異論ありませんが)
3)来年度の事業再構築補助金・主要3補助金の拡充に関する予想
毎日、新聞各紙をチェックしていますが、(来年度に施行される)2021年度補正予算を予測した記事も多く見受けられます。確かに、以下2つの理由だけでも、補正予算での追加となる中小企業支援策が必要なってくるかと考えます。
- 第5波で長期化しそうなコロナの影響
- 10月からの大幅な最低賃金UP