来年度の「ものづくり補助金」の概要について、先週中小企業庁がより詳細な追加情報を公表しました。下URLの資料がそれになります。
ものづくり・商業・サービス補助金令和4年度2次補正予算関連 >> r4_mono_02.pdf (meti.go.jp)
1)来年度以降の公募スケジュール
- 今年の第2次補正予算でものづくり補助金の令和5年度、6年度予算が確保されましたので、下のスライドのとおり、令和6年度まで通年公募されます。(約3か月毎に締切を設定)
- ものづくり補助金は設備投資の補助金ですが、今後生産設備など設備導入を計画されている事業者は、良いタイミングで申請を検討いただければと思います。
2)来年度ののものづくり補助金の全体像(申請枠)
- 大枠である申請枠に関しては、変更なし。今までと同じ申請枠のままとなっています。
- 下スライドの赤字部分が来年度の「拡充部分」ですが、以下の3)で少し解説しておきます。
3)来年度のものづくり補助金の見直し・拡充について
来年の14次公募から反映される拡充点は、以下の3つになります。(14次公募の締切は、来年3月下旬ぐらいかと思います)
①大幅賃上げへの上乗せ支援
- 事業再構築補助金同様、ものづくり補助金でも予想通り「賃上げのインセンティブ」が設定されました。今回のインセンティブは「補助金の上乗せ」であり(100~1000万円)、補助率アップではありません。詳細は下のスライドのとおりです。
- 上乗せの要件ですが、個人的にかなりハードルの高い要件かと感じます。給与支給総額を年率6%以上増加させることが要件ですので、5年後には30%以上引き上げる必要があります。(ちょっとびっくり)給与総額ですので、事業が右肩上がりで従業員を増やす計画の会社は大丈夫でしょうが、そうでなければ、ちょっとこの要件を満たすのは難しいかと考えます。
- もうひとつの要件は「毎年事業場内最低賃金を年額45円以上引き上げる」ことです。5年間で225円以上の引き上げになりますね。ただし、最低賃金は今後も30円ぐらいは毎年引き上げられるでしょうから(個人的な見解ですが)、この要件はそれほど難しくないかもしれませんね。
②グリーン枠の拡充ポイント
- 拡充ポイントは下スライドのとおり。今まで下にある「スタンダード」類型だけしかありませんでしたが、使い勝手が良くなるように「エントリー」類型、「アドバイス」類型を新設しています。
③海外展開支援の強化
- 拡充ポイントは下スライドのとおり。
- ものづくり補助金では設備投資の補助金であり、今までブランディング・プロモーション費用は補助対象外でした。14次公募以降、グローバル市場開拓枠の中の「海外市場開拓(JAPANブランド)類型」に限り、今回初めてブランディング・プロモーション費用が補助対象になりました。(これに伴い、今までの「JAPANブランド育成支援補助金」は廃止になります。