本日は来年の「事業承継・引継ぎ補助金」について、(現在公表されている情報を基に)解説したいと思います。
以下、先週、中小企業庁HPに公表された「事業承継・引継ぎ補助金PRチラシ」(令和4年度だい補正予算 (meti.go.jp))からの抜粋になります。当補助金の詳細情報については、右の補助金事務局HPをご覧ください。>>令和3年度 補正予算 事業承継・引継ぎ補助金 (jsh.go.jp)
1)来年の補助スキームの変更点、他について
- 補助スキームに大枠に関しては1点のみ。つまり、上記表にある通り「賃上げのインセンティブ」を設定したことです。(「一定の賃上げを実施する場合、補助上限を600万円から800万円に引き上げる」)
- 来年度(4月以降)の公募は、本年度同様に3か月毎に1回、計4回/年の公募があるかと思います。
2)本年の公募結果、採択率等について
以下、本年10月までの採択結果のサマリーになります。
- 経営革新型、専門家活用型ともに採択率は50%台となっています。ちなみに、昨年度の専門家活用型の採択率は80%ほどありましたので、本年に入り採択率は大分下がったことになります。
- 経営革新型の申請者数は少ないですね。個人的に申請ハードルが高すぎることが理由のひとつのように思えます。「経営革新型」と言ってはいますが、「事業再構築」「デジタル化」「グリーン化」のいづれかに資することが要件となっており、補助上限額が大きい事業再構築補助金・ものづくり補助金を活用した方が良いと判断する事業者も多いかと思います。また、申請作業負荷も結構煩雑と個人的に感じます。
- あくまでも個人的な意見ですが、専門家活用型はずっと継続するとして、経営革新型は事業再構築補助金、ものづくり補助金へ統合された方が良いのではと考えます。(例えば、新しく「事業承継枠」を新設し、優遇してあげるとか?)いづれにせよ、経営革新型はちょっと中途半端な補助金ですね。(ちょっと愚痴ってしまいました)