昨年4月からのコロナ禍が続く中、コロナ前と比べると、事業者における補助金・助成金の活用は大幅に増えたかと思います。では、中小事業者は、どのような補助金・助成金へ申請、活用しているのでしょう?先月東京商工会議所(東商)が公表した調査結果資料を使って、本日、明日と簡単に解説したいと思います。(東京都の中小事業者だけが調査対象ですが、全体の傾向は他府県でも同じかと推察します)
*東商調査結果資料「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」 >>https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1028415
- 調査期間:2021年9月15日~10月6日
- 調査方法:郵送・メールによる調査票送付/FAX・メール・WEBによる回答
- 回 答 数:東京都23区内の1,524社(回答率19.1%) ―うち小規模企業者708社(46.5%)
1)中小事業者(東京都)の補助金・助成金の活用率
①上URL資料の13ページにあるとおり、今年3月以降、ほぼ2社に1社が何らかの補助金・助成金を活用しています。活用率47.4%とは相当高い数字ですね!
②活用率が一番高いのは厚労省の「雇用調整助成金」で断トツの27%となってます。助成額は全国で5兆円を超えてますね。同じ厚労省の雇用関係助成金でも、「業務改善助成金」(最低賃金を上げることが要件)は1%にも満たない活用率です。私は厚労省の助成金にはあまり詳しくありませんが、業務改善助成金は使いづらいのでしょうか?
③経産省の主要補助金ですが、事業再構築補助金が6.5%でトップ、以下持続化補助金(6.0%)、IT導入補助金(5.4%)、ものづくり補助金(3.7%)、事業承継・引継ぎ補助金(1.4%)の順になってます。これらの主要補助金は全て来年度も継続されます!
④テレワーク関連の助成金が8.2%と相当高い数字になってますね。これは、大都市東京ならではの活用率かと推測します。和歌山県を含む地方では、この助成金の活用率はもっともっと低い数字になるかと思います。
以上、テレワーク関連の助成金以外の活用率の傾向については、地方でも同じかと推測します。
明日は、東商の同じ資料を使って、「事業再構築補助金」について別の角度から詳しく解説したいと思います!