本日は、今後公募が始まる国の事業者向け省エネ補助金について簡単に解説してみたいと思います。
本年の省エネ補助金ですが、前年比で5倍増となる500億円の予算が計上されています。(前年度予算は100億円)また、来年以降も同額程度の予算を確保しているようです。(3年分で1625億円)昨年来のエネルギー価格の急騰を受け、政府も事業者の省エネを促進したい意向が反映されているかと考えますす。詳細は下URL資料を参照ください。
*令和4年度第2次補正予算省エネ支援策パッケージ>>package.pdf (meti.go.jp)
国の省エネ補助金には、上記資料2ページ目にあるとおり「先進事業」「オーダーメイド型事業」「指定設備導入事業」「エネルギー需要最適化対策事業」の4つに分かれています。この中でおススメなのが以下の「指定設備導入事業」になります。この指定設備導入事業だけで250億円の予算が付いています。
指定設備導入事業以外の事業は、対象者の間口が狭かったり、要件が厳しかったり、申請負荷が大きかったりする為、中小事業者にとっては申請のハードルは相当高いと理解しています。(実際、採択企業の多くは大企業のようです)
1)国の省エネ補助金【指定設備導入事業】の概要
- 上記表にある設備が補助対象ですが、対象となる指定設備は事務局である環境創造イニシアチブ(SII)があらかじめ定めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、SIIが補助対象設備として登録及び公表したものに限られます。具体的な指定設備商品名は公募開始時にSIIホームページで公表されると思われます。
- 空調機器、ボイラ、LED、ポンプ、コンプレッサーなどのユーティリティー設備以外にも生産設備も対象になります。表には「工作機械」とありますが、各種NC加工機、レーザー加工機、射出成型機なども対象になるかと思われます。(具体的には今後公表される指定設備商品リストでの確認要。 )
- 対象設備はあくまでも設備の「更新」が対象であり、新規導入は対象とはならないと思われます。(公募要領で確認は必要でしょうが)
- 補助上限が1億円、補助下限は30万円となっています。補助率は1/3です。
- 公募スケジュールですが、1次公募開始が3月下旬、2次公募開始が5月下旬となっています。詳しくは下URLにある事務局(SII)のHPご覧ください。
- 公募要領は1次公募開始と同時に公表されるかと思います。他の補助金とは異なり、この補助金では「どれだけの省エネ効果があるか?」が審査のポイントになりますので、他の主要補助金とは申請作業が大分異なるかと思います。ご関心のある方、今後公表される公募要領を熟読することを勧めます。
*事務局HP公表記事:SII:一般社団法人 環境共創イニシアチブ|事業トップ(令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業)