近年、中小事業者数が減少傾向にあり、廃業数が創業数を大きく上回っているのが現状です。この状況を踏まえ、政府(中小企業庁)の重要政策の一丁目一番地は「事業承継」と言われてきました。中小事業者の事業承継といえは、今までは通常「親族内継承」「従業員継承」が一般的でありましたが、近年「中小M&A」による事業承継・事業継続も急激に増加しています。(ひと昔までは「M&A」といえば、大企業がやるものとの認識でした。)後継者のいない事業者にとっては第三者へ事業を譲渡・売却することは選択肢の一つであり、買収する事業者にとっては事業拡大・新分野進出などための思い切った事業再編の手法かとも思います。
1)デューデリ費用を補助する【事業承継・引継ぎ補助金「専門家活用型」】の公募開始
このような状況を受け、政府も「中小M&A」による事業継続を促進するためにの施策の一つとして、数年前よりM&Aの際のデューデリ費用を補助する補助金【事業承継・引継ぎ補助金「専門家活用型」】の公募を始めておりますい。
本年の【事業承継・引継ぎ補助金「専門家活用型」】の公募は本日6月11日より開始されます。
- 経産省HP公表記事>>https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2021/210609shoukei.html
- 公募要領>>https://jsh.go.jp/r2h/assets/pdf/experts-requirements.pdf
以下、申請する上の留意点になります。
- 補助対象費用は、M&A仲介手数料、専門家(弁護士・会計士など)の手数料など)
- 補助上限400万円、補助率2/3
- 申請締切は7月12日
- 原則、申請後の交付決定後に今年の12月まで結ばれる専門家との契約が対象。(過去の契約は対象外)
- 但し、事前着手の申請を行えば、6月9日以降の契約も対象となる。
現在M&Aを検討されており、今年中にデューデリなどで専門家を活用を予定されている事業者は、是非当補助金へ申請ください。
2)中小M&Aの現状、及び支援策のまとめ【中小M&A推進計画】中小企業庁
4月末、中小企業庁は中小M&Aの現状分析した上で、今後の事業者支援の方向性をまとめた「中小M&A推進計画」を公表しました。
*「中小M&A推進計画」>>https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/shigenshuyaku/2021/210428torimatome.pdf
40ページとちょっと長い資料ですが、大変興味深い内容になってます。M&Aに関心のある事業者様、特に前半15ページには目を通すことを強く勧めます!以下、掲載されている分析データ、及びM&A支援策の抜粋になります。