経産省・中小企業庁からの正式発表は未だですが、来年に2つの大型補助金が創設されることが判明しました。以下、その概要になります。(正式発表の前ですので、今回は情報元は伏せておきますが、ネットで検索すると出てきます。)
1)新事業進出補助金(仮称)
「事業再構築補助金の後継として、中小企業の成長につながる新事業進出・構造転換への投資に重点支援する新たな支援措置を創設する」とのことです。2025年の予算額(案)は1500億円。今までの事業再構築補助金よりも予算額は少ないですが、それでも1500億円は大型補助金かと思います。その財源は、補正予算ではなく既存の基金を活用するそうです。(事業再構築補助金等の基金の残高を使う)これで、現行の事業再構築補助金は廃止されることになります。
補助制度の大枠、補助スキーム、申請要件等の詳細は不明ですが、今後徐々に判明するかと思います。申請要件次第ですが、来年に新規事業への投資を考えている事業者にとっては魅力的な補助金になるかもしれませんね?
2)中小企業成長加速化補助金(仮称)
「売上高100億円超の中小企業を恒常的に創出するため、売上高100億円を目指す中小企業への設備投資支援や、中小機構による多様な経営課題(M&A,海外展開、人材育成等)への支援策を創設」するとのことです。2025年度の予算額(案)は1000億円。ものづくり補助金の予算とほぼ同額ですので、大型補助金と言えるかと思います。また、当補助金は現行の生産性革命推進事業(もの補助、IT導入、持続化、事業承継の4補助金)の一部として創設されますので、現行の4補助金の予算割り当ては2400億円になります。先日の配信記事では、4補助金の総予算額(案)は3400億円と書きましたが、間違いでした。ご容赦ください。
「売上高100億円を目指す中小企業」とありますので、事業規模・投資規模等の要件が課される可能性があるかと思います。いづれにせよ、上記1)の補助金と同じように詳細は不明ですので、今後の情報開示を待つ必要があります。
それにしても、近年、「売上高100億円を目指す企業」への支援がどんどん厚くなっていますね。今年新設された大規模成長投資補助金、そして今回の新補助金とたて続けに具体的な支援策を出してきました。来年の税制改正においても、中小企業等経営法(経営力向上計画での法人税優遇措置)で「売上高100億円を目指す企業」を優遇する方向と聞いています。成長志向の事業者は、是非このような支援策の活用を検討してみてはいかがでしょうか?
最後に、上記の新補助金を踏まえて、以下のとおり来年の経産省主要補助金一覧表を作ってみました。ご参考ください。来年の経産省主要補助金は全部で8つになりましたね!