皆さま、既にご承知かと思いますが、「和歌山地方最低賃金審議会は5日、県内の最低賃金を28円引き上げて、時給859円にするよう和歌山労働局長へ答申しました」。(8月6日毎日新聞記事)
下の表にあるとおり、関西の他府県も和歌山県同様に10月より最低賃金を28円引き上げることになります。
8月6日日経新聞記事:「最低賃金、大阪992円へ 関西6府県で過去最大上げ」
>>https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF0377Z0T00C21A8000000/
例年であれば、厚労省審議会の答申を受けて、その後、全国の地方審議会が同じ日に答申することが多いです。しかし、今回はコロナ禍での「一律28円UP」という経営者側には大変厳しい引き上げ幅であることから、審議が長引いており、未だ答申していない県もあるようです。
今回の大幅引き上げは政府が強行した感がありますので、今後、政府も「最低賃金を引き上げやすい環境整備」に注力し、長引くコロナ禍の中、中小事業者支援策を拡充してくと思われます。
1)政府の最低賃金UPへの緊急対応
7月26日の配信記事にあるとおり、政府は 「最低賃金を引き上げやすい環境整備」 を目的に、雇用調整助成金・業務改善助成金の拡充、事業再構築補助金等の主要補助金での「最低賃金枠」の新設を決めています。
*7月26日記事:https://www.yano-support.com/p-subsidy/hojyokinunyouhenkou/
2)令和3年度補正予算での追加経済対策・中小事業者支援策について
本年の補正予算は、下の新聞記事にあるとおり、「衆院解散・総選挙を目前に控えた9月上旬をめどに大枠をまとめる。裏付けとなる1次補正は選挙後の臨時国会で成立させる流れだ」とのことです。
*産経新聞記事「首相、追加経済対策策定を近く指示1次補正30兆円規模に」
>>https://www.sankei.com/article/20210809-U2O7QGSKRJL7XICGHA6QAXJNMI/
真水で「30兆円規模となる見通し」とのことですが、本年の補正予算も大規模なものになりそうですね。現段階では補正予算の内容について想像するのみですが、中小事業者支援策としては、先日日本商工会議所の要望書にあったとおり以下のような支援策等が予想されるかと考えます。
①事業再構築補助金の拡充
②中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金)の拡充
③その他、新しい支援策・補助金が出てくるのではないでしょうか?
以上、記事には「9月上旬をめどに大枠をまとめる」とありますので、来月には補正予算の大枠が判明するかと思います。