1)全国平均での最低賃金引き上げの目安額
昨日、厚労省審議会は、10月からの最低賃金を全国平均で41円を目安に引き上げ、時給1002円と決めました。前年比41円の引き上げ額は過去最大で、上げ幅は4.3%になります。昨年の上げ幅は3,3%でしたので、明らかに大幅な引上げといえます。予想通りとはいえ、最低賃金額ギリギリでパートさんを雇っている事業者にとってはかなりのインパクトなります!
*NHKウェブ記事:最低賃金 全国平均で時給1002円に 過去最大の41円引き上げ | NHK | 厚生労働省
2)和歌山県の最低賃金引き上げの目安額
*和歌山県の10月からの最低賃金(目安)=929円(40円UP、率=4.5%)
40円UPの929円はあくまでも厚労省審議会が決めた上げ幅の目安であり、和歌山県の地方審議会が最終的に来月決定するかと思います。多分、そのまま929円で決まるかとは思いますが、場合によっては1、2円UPする可能性もあります。
3)近畿圏、和歌山県に隣接する県の最低賃金引き上げの目安額
最低賃金引き上げについては、近隣の府県とのバランス・差異も気になるところです。(特に大阪府)以下、予想される10月からの近隣府県の最低賃金額になります。和歌山県と大阪府の最低賃金額には、まだ130円以上の開きがありますね。(和歌山県北部では、場合によっては大阪府の最低賃金額の影響を受ける場合もあるかと思います。)
4)最低賃金引上げに向けた国の事業者支援策について
昨年来の物価高騰、及び「目標=全国平均1000円」という岸田政権の方針を考えれば、個人的に予想通りの結果かと考えます。しかし、最低賃金額ギリギリでパートさん等を雇っている事業者にとっては、かなりの影響でしょうね!事業者においては、今後一層の生産性向上、経営革新(場合によっては事業再構築)に注力していただければと思います!
最後に以下、中小企業庁「大胆な賃上げに取り組む皆様への支援策」を紹介しておきます。
*中小企業庁資料:「各種賃上げ支援制度のご案内」 >>PowerPoint Presentation (meti.go.jp)
いつものことですが、最低賃金引上げに関しては、上の資料にもある「業務改善助成金」の活用をご検討いただければと思います。下表にあるとおり、事業者の皆様の「事業所内最低賃金」を30円以上引き上げれば助成対象になりますので、一度、顧問・知り合いの社労士さんへ相談してみては如何でしょうか?
厚労省HPの業務改善助成金ページ:[2]業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援|厚生労働省 (mhlw.go.jp)