皆さま、昨年岸田政権が新設した「新しい資本主義実現会議」をご存じかと思いますが、この会議体の中で何が議論されているかご存じでしょうか?首相は、6月までに新しい資本主義のビジョンと実行計画を取りまとめ、秋の第二段階の経済対策に反映させる方針のようです。以下、先月決定した緊急対策を公表した際の首相発言になります。
「経済財政運営を2段階のアプローチで進め、万全を期していきたいと考えています。すなわち、第1段階として、今回の総合緊急対策に盛り込んだ対策を今月中に実施に移し、原油高など直面する危機に機動的に対応していきます。その上で、第2段階として、新しい資本主義のビジョンと実行計画、そして骨太方針を明らかにし、そして夏の参議院選挙後に総合的な方策を具体化いたします。」
参院選後の秋の臨時国会で(2段階目の)経済対策を明示した上で補正予算案を提出する方針かと推察します。当然、6月に公表される「新しい資本主義のビジョンと実行計画」は今後の経済対策にある中小企業支援策に反映されることになります。
新しい資本主義実現会議は今まで6回開催されており、会議資料・議論要旨は下URLより入手できます。
*内閣官房HP関連ページ>>https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/index.html
下の図は基本方針になりますが、本日は「新しい資本主義実現会議」に今まで提出された興味深い資料をいくつか紹介したいと思います。皆様の経営・事業運営においても、マクロの観点から有益かと考えます!
①経済社会の多極化・デジタル技術動向等について会議資料 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai6/shiryou1.pdf
- 「都心部から周辺部への人口移動」「2050年における少子高齢化地域」「地方移住への関心」「デジタル技術による代替の進展」「Web3.0と仮想空間の多極化」「公的役割を目的とする新たな法人形態」などに関するデータが興味深いです
②コロナ後に向けた経済システムの再構築等についての会議資料 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai5/shiryou1.pdf
以下が目次ですが、イノベーションの動向、フリーランスの現状・課題、事業者における債務の現状課題など興味深い分析があります。
③技術動向についての会議資料(量子技術・AI・再生・細胞医療・遺伝子治療・バイオものづくり・大阪・関西万博)https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai4/shiryou1r.pdf
今後の科学技術の動向が分かりやすく説明されています!科学技術に疎い私にも、大変興味深いものです。