昨日、政府は財政支出が過去最大の55.7兆円となる経済対策を閣議決定しました。その中には新型コロナ対策費、個人向け給付金(18歳以下)等の多くの施策が盛り込まれていますが、ここでは「中小事業者への支援」に関する施策のみ解説します。(ちょっと長くなりますが)
1)内閣HPにある経済対策の関連資料
A4一枚の概要資料は下の図とおり。 URLは下。 >>https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2021/20211119_taisaku_gaiyo.pdf
詳細な内容は下URLの関連資料「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」(50ページ超)にあります。>>https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2021/20211119_taisaku.pdf
2)経済対策にある中小事業者支援策について
予想に反し、今回公表された資料には、各支援策の詳細な情報はありませんでした。より詳細な情報は、(今月末に閣議決定される)補正予算案の関連資料を待つ必要があるかと思います。
①事業復活支援金(売上大幅減の事業者への給付金)
事業規模に応じた最大給付額、及び申請の概要は以下のとおりになります。予算額ですが、約2.8兆円になりそうです。(ちなみに、昨年の持続化給付金に支給額実績は5.5兆円でした。)
②事業再構築補助金
時事通信記事(https://www.jiji.com/jc/article?k=2021111801087&g=eco)によれば、追加予算額は6100億円になるとのことです。以下の点が変更されそうです。
「売上減要件の緩和」「「グリーン枠」の新設(カーボンニュートラル関連の再構築事業が対象?」、「賃上げ企業の優先採択」等が、今後公募要領に盛り込まれそうです。
③中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金)
同じ時事通信記事によれば、追加予算額は約2000億とのことです。
④事業承継・引継ぎ補助金
今回の資料には「事業承継・引継ぎ、事業再生等を支援する」とあるだけで、この補助金に関する記載はありませんでしたが、個人的には「事業承継・引継ぎ補助金」も補正予算に盛り込まれると予想します。
以上が、今回の主要な中小事業者への支援策かと思います。他にも、「賃上げ企業への税制措置等の支援」「日本公庫のゼロゼロ融資の延長(来年3月まで)」「雇用調整助成金への追加予算(2.2兆円)」「業務改善助成金の拡充」など盛り込まれています。以下、上URLにある関連資料(50ページ超)にある中小事業者への支援策の抜粋になります。予算額を含めた各支援策の概要詳細は、補正予算案の閣議決定後に公表されます。