あけましておめでとうございます!本年最初の記事になります。
今年に入りオミクロン株の感染拡大について毎日のように報道されていますが、本年も新型コロナの影響は長期化しそうですね。このような環境の中、事業者には補助金等の公的な支援策を有効活用頂きたいと思いますが、その際、中小事業者支援の元締めでもある中小企業庁の支援スタンスを理解することも大切かと考えます。そこで以下、中小企業庁長官の年頭所感を紹介しておきます!
「中小企業庁長官の年頭所感」>>https://j-net21.smrj.go.jp/news/rh2rue0000001eg5.html
上の所感には、「事業承継支援」「下請け支援」等の支援方針がありますが、個人的に特に注目したいのは下の発言になります。(所感からの抜粋)
- 「今年、成し遂げなければいけないこと、それは、ポストコロナの経済社会システムに向けた「転換」です。」
- 「世界に目を向けると、カーボンニュートラルに向けたグリーン投資の拡大や、情報の利活用・デジタル化の急激な進展、ドローンや自動運転などの将来技術の拡大など、コロナを一つのきっかけに、成長の実現に向けた大転換が進んでいます。この大きな流れに、日本だけが乗り遅れるわけにはいきません。」
- 「グリーンやデジタルなど新分野への展開や生産性向上につながる取組に果敢にチャレンジする中小企業の皆様を、事業再構築補助金、生産性革命推進事業などで支援いたします。」
つまり、「リスクを取っても果敢に新分野・事業再構築にチャレンジする事業者をより支援していきたい」と理解しますが、その際、個人的に頭をよぎるのは「ダイナミック・ケイパビリティ=企業変革力」という言葉です。1年ほど前に下の記事で「ダイナミック・ケイパビリティ」について触れましたが、今後の成長・生き残りのためには一層重要になってくる概念かと思います。
昨年3月22日記事:「不確実性時代における中小企業経営の変革に関する調査」報告書(近畿経済産業局) >>https://www.yano-support.com/b-subsidy/285-2020/
簡単に言えば、ダイナミック・ケイパビリティとは、単に効率・生産性を追い求めるのではなく、「環境や状況の変化に応じて、企業内外の資源を再構成して、自己を変革する・チャレンジする能力」ということでしょう。そこには大企業も中小企業も関係ない、経営者の考え方次第かと思います。ご関心のある方は、是非下URLに目を通していただければと思います。
1)経産省HP:「不確実性の高まる世界の現状と競争力強化」 >>https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2020/honbun_html/honbun/101021_2.html
2)近畿経済産業局レポート:「不確実性時代における中小企業経営の変革に関する調査研究」 >>https://www.kansai.meti.go.jp/1-9chushoresearch/frontline/R2fyhoukokusho.pdf
今年も先が不透明な事業環境になるとは思いますが、長期的な視点から「ダイナミック・ケイパビリティ」を高め、思い切った新分野展開・業態転換等を検討いただければ幸いです。