新聞等では毎日大企業の大幅賃上げに関するニュースが見受けられますが、中小企業の賃上げの現状については不透明なところがあります。中小の賃上げの実態について気にされている事業者も多いかと思いますが、昨日、日本商工会議所が以下の「中小企業の賃上げ・雇用等に関する実態調査結果」を公表しました。
「最低賃金および中小企業の賃金・雇用に関する調査」調査結果 >>https://www.jcci.or.jp/20230328_survey_release.pdf
調査項目は「賃上げ」「最低賃金」「人手不足」「人材育成・研修」の4項目ですが、本日はその中の「賃上げ」に関する調査結果に絞ってポイントを簡単に書いてみます。
1)2023年度の賃上げの見通し・世間相場について
- 2023年度の賃上げの見通しにしては当資料の8~14ページに詳しい分析がありますが、そのポイントは以下3枚のスライドになるかと思います。
- 2023年度の賃上げの見通しに関しては、昨年からの急激な物価高騰を背景に、2022年度と比べ賃上げする事業者の割合、賃上げ幅共に大きく増加する見込みとなっています。
- 業績好調な事業者にとっては大きな問題はないでしょうが、業績が振るわない事業者にとっては大変悩ましいことかと思います。
- 今回の調査結果ですが、今後賃上げする上でひとつの参考データになるかとも考えます。(標準的な世間相場として)
上記2つのスライド以外にも、2023年度の賃上げについて以下の観点からの調査結果分析も掲載されていますので、ご関心のある方は是非該当するページをご覧ください。
- 賃上げを予定している理由 (11ページ)
- 賃上げを見送る予定(引下げる予定)としている理由 (12ページ)
- 賃上げ原資を確保するために取り組んでいる内容 (13ページ)
- 中小企業が自発的・持続的に賃上げできる環境整備のための支援策 (14ページ)
次回は当調査結果の2023年度の「最低賃金」について書いてみるつもりです。