YMOニュース⑯:事業再構築補助金:特別枠1次締切分の採択結果が判明!結果を解説します!

事業再構築補助金

5月7日に申請締切となった事業再構築補助金の1次公募ですが、昨日「特別枠」のみの採択結果が公表されました。「通常枠」の採択結果発表は、明日18日以降になるかと思います。)

1)中小機構リリース記事:「事業再構築補助金(緊急事態宣言特別枠第1回公募)の補助事業者を採択しました」                                            >>https://www.smrj.go.jp/org/info/press/2021/favgos000001lmxa-att/20210616_press_01.pdf 

2)事業再構築補助金の特設サイト:採択結果が公表ページ>>https://jigyou-saikouchiku.jp/result.php

上の特設サイトの結果公表ページには、採択者名・事業計画名等の記載のある「全国統合版」、そして「近畿ブロック版」の採択者リストが張り付けてあります。また、今回、「事務局は親切だな」と思ったことは、採択された事業者の「事業計画の概要」まで記載した以下の資料を公表したことです。

全国採択者の「事業計画書の概要」記載資料                                >>https://jigyou-saikouchiku.jp/pdf/result/tokubetsu_gaiyo01.pdf  

さて、ここからは今回の採択結果について、私なりの分析を簡単ですが述べたいと思います。

1)申請者数、採択者数、採択率はどうだったか?(全国と和歌山県) 

(注)和歌山県の「申請者数」は、受付番号からの推定数になります。故に和歌山県の採択率も推定です。

【全国】

  • 今回は特別枠のみの採択結果ですので、申請者数5181が多いか少ないか何とも言えません。
  • 気になるのは「申請要件を満たさなかった事業者数」が全体の16.5%もいたことです。満たさなかった理由としては、「事業再構築の指針に該当しなかった」「売上減10%を満たさなかった」「認定支援機関等の確認書がなかった」などが考えられますが、やはり一番多かった理由は「事業再構築の指針に該当しなかった」と審査員から判断されたことではないかと推察します。事業計画書では、しっかりと「事業再構築の指針」に該当する旨記述する必要があるかと思います。
  • 皆さまも一番気になっていたかと思われる「採択率」ですが、上の表にある通り、申請者数ベースで55%、申請要件を満たした申請者ベースで66%となりました。(当方、上の表の「採択率2」がより重要と考えています。)
  • 先日の行政レビューの関連資料では、中小企業庁の想定で全体の採択率は40%ほどの見込みかと推測していました。「特別枠」においては「通常枠」と比べ、加点されますので採択率は50~60%かなと予想していましたが、正直、予想以上の採択率の高さになったかと思います。(66%とは3社に2社が採択されたわけですので、)採択された事業者様、心よりお慶び申し上げます。
  • 詳しい分析はしてませんが、今回は都道府県別の採択率の大きなバラツキがあるようです。(後述する和歌山県の採択率など)

【和歌山県と近畿ブロック】

  • 下の表が今回の和歌山県を含む近畿ブロックの採択結果になります。

(注)「申請者数」「採択率」は、受付番号からの推定数になりますので、その点ご注意ください。

  • 近畿ブロック、和歌山県の申請者数に関しては、今回は特別枠のみの採択結果ですので、メインイベントの「通常枠」の発表を待たないと何とも言えないとことです。
  • (注)に書いた通り、申請者数はあくまでも「受付番号」からの推定ですが、近畿ブロック(7府県)の平均採択率は54%とほぼ全国平均と同じになってます。異常値がひとつ、我が和歌山県になります。まだ特別枠だけの話ですが、採択率が「90%」という極端に高い数字になってます。採択になった和歌山県の事業者のことを思うと、個人的にうれしい限りです。気になるのは、その理由です。まずは、商工会議所・商工会を始めとする県内の公的・民間の認定支援機関がしっかりと支援されているのかなと考えます。特に和歌山県では、今年4月に県の肝入りでわかやま産業振興財団の中に事業再構築補助金の申請をサポートする「和歌山県事業再構築等支援総合相談窓口」(約10名体制)が設置されました。コロナ対策と同様に、県の積極的な取り組みが、その理由の一つかと個人的に考えています。ただし、メインイベントの「通常枠」の和歌山県の採択結果を見る必要はあるかと思います。

2)業種別の申請状況は? 事業再構築の事業計画内容の傾向は?

  • 一番上ので書いた通り、今回事務局は申請にも「採択者の事業計画の概要」を含む採択者リストを公表しています。そこで、本当に簡単ですが、採択された業種、及び計画内容の傾向を調べるために、公表になったPDF資料(4326者)をキーワードで検索してみました。(PDF資料は、「Ctrl]+「F」キーで検索できます)
  • 当補助金に関連する主なキーワードでの検索結果は、以下のとおり。

この結果はあくまでも、傾向を推測するための単なる検索結果です。実際の事業再構築の類型別の結果は、後日補助金事務局より発表になるのではないでしょうか? 特別枠では補助金額上限が少ないので、事業再編・M&Aが少ないのは当然ですね。

  • 勝手に思いついた業種、取り組み内容に関するキーワードで検索したら、以下のようになりました。

こえは単なる参考情報とお考え下さい。申請類型同様、業種別の採択者数の分析も事務局より今後公表されることを期待したいと思います。

3)今後、当補助金へ申請される事業者へのアドバイス

再掲しますが、下URLのリストには今回採択された2866者の「事業計画の概要」が記載されています。                                               >>https://jigyou-saikouchiku.jp/pdf/result/tokubetsu_gaiyo01.pdf 

私が上の2)でフリーワード検索したように、皆様の申請予定の事業計画に関連するワードや業種名など気になるワードで検索してみては如何でしょうか?(PDF資料は、「Ctrl]+「F」キーで検索できます)全国には皆様と同じような事業再構築を計画されている事業者もいらっしゃるかもしれませんし、今後事業計画を作成する際の参考になることもあるかと思います。

4)明日以降に公表される「通常枠」の採択結果はどうなるでしょう?(予想)

申請者数が一番多い「通常枠」の採択結果の発表は、多分明日18日(金)になると予想しています。(ひっとしたら来週になるかもしれませんが) 通常枠の採択率は、以下の理由で今回の特別枠の採択率(66%)よりも低くなることは間違いないと思います。

  • 中小企業庁は、特別枠は(加点されるので)通常枠は採択されやすいと公言している。
  • 通常枠の補助上限額は6000万円であり、補助額が大きいことを考えると審査も厳しくなると推察される。 

あくまでも勝手な個人的な予想ですが、通常枠の採択率は「55%~55%」ぐらい期待したいと思ってます。結果が出次第、翌日には当ブログでお知らせします。

矢埜 幸男

矢埜 幸男

これまで幅広い分野で多くの和歌山県内事業者を支援してきました。特に、各種補助金の申請サポート、プレスリリース作成サポートにおいては、事業者のお役に立てると自信を持っております!

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矢埜 幸男

矢埜 幸男

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