ちょっとだけ古い資料ですが、本日は6月7日付の帝国データバンク調査レポート【2021 年度の設備投資に関する近畿企業の意識調査】を紹介したいと思います。
*タイトル:「手元資金潤沢、設備投資意欲回復へ~ 新製品・新事業などへの投資増加、事業再構築補助金が後押しか ~」
>>https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s210602_58.pdf
当レポート本文は6枚ものですが、近畿圏の経営者には大変興味深い内容かと思います。詳しくは上URLの資料に目を通して頂ければと思います。
以下、お忙しい方のため、3分で読めるようにギュッとまとめてみました!
1)設備投資計画が『ある』企業は 58.6%、前年度比 5.0pt増加
*「設備投資の予定(計画)が『ある』企業を規模別にみると、「大企業」が 69.3%、「中小企業」が 56.5%、「小規模企業」が 44.6%となった。新型コロナウイルスの影響により全ての規模で減少した前回調査時から一転して増加。一方、企業規模が大きくなるにつれ回復の度合いも高くなる傾向が見られる。」
2)「新製品・新事業・新サービス」が大幅増加(設備投資内容)
*「特に、「新製品・新事業・新サービス」(20.6%、同6.3pt 増)の増加が目立った。前年度は減少したが、中小企業などの新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などを支援する「事業再構築補助金」の公募開始への期待感も、増加に大きく寄与している可能性がある。」
3)企業の 4 割が「自己資金」で設備投資、中小では補助金・助成金も
*「規模が大きい企業では自己資金の活用、中小企業では補助金・助成金の割合が高い。」
*「ものづくり補助金を利用して設備投資を行う」(中小企業、運動用具製造、滋賀県)、「IT補助金を活用したい」(中小企業、一般土木建築工事、滋賀県)、「助成金で不足する分は自己資金と借り入れで賄う」(小規模企業、各種商品卸売、兵庫県)のように、中小企業を中心に補助金や助成金を活用したいという声が多数あがった。」
4)設備投資を行わない理由、「先行きが見通せない」がトップ
*「中小企業においては、「先行きが見通せない」や「投資に見合う収益を確保できない」、「借り入れ負担が大きい」、「手持ち現金が少ない」などの割合が大企業より高く、現状の経営環境の厳しさが表れている。」
5)和歌山県の概況(9ページ)
*「府県別では、設備投資計画の予定が『ある』企業は、「滋賀」が 75.0%(前年度比 12.5pt 増)でトップ。次いで、「奈良」(69.9%、同 8.4pt 増)、「和歌山」(66.7%、同 3.8pt 増)、「京都」(62.3%、同 7.6pt 増)と 6 割台で続いた。他方、「兵庫」(56.8%、同 1.8pt 増)と「大阪」(55.3%、同 4.4pt 増)のみ全国を下回った。
なお、前年度と比較すると全府県で増加し、設備投資意欲は回復へと向かっている。」
PS. 最近の新型コロナ感染拡大(5波)が大変気になります。今後の景気回復、設備投資増への影響が限定的であることを祈るばかりです。とはいえ、特に緊急事態宣言下の地域における飲食・宿泊業等のサービス業への影響は避けられないかと。