昨日、一昨日と事業再構築補助金12回目公募の概要、注意点について解説しました。本日は、12回目公募での申請者数、採択率、及び今後の公募見通しについて予想してみます。
1)12回目公募への申請者数はどうなるか?
以下、直近の10回、11回公募の申請者数、及び今回の12回公募申請者数の予想になります。当補助金は本年度で4年目となりますが、1回~11回公募で既に78,661社が採択されています。直近でも公募回ごとに申請者は減少傾向ですが、12回公募においても申請者数は減少すると予想します。特に、コロナ回復加速化枠では「コロナ融資の借換を行っている事業者」という新しい要件が出てきましたので、申請者数はかなり減るのではないでしょうか?経産省としては、「2021年のコロナ禍以降、今だに本当に苦しんでいる事業者に絞って支援したい!」ということかと思います。
2)12回公募の採択率はどうなる?
以下、直近の11回公募の採択結果になります。昨年秋の行政レビューでの厳しい指摘・批判を受けて、採択率が大きくダウンしました。(10回公募採択率:48% ➡ 11回公募採択率:26%)
12回公募では申請者数が減少すると思いますが、採択率はアップすることなく、前回11回公募結果と同等の25~30%ぐらいになるのでは予想します。
また、以下の表のとおり、前回11回公募の採択率は業種別に大きなバラツキが見られました。12回公募でも同じ傾向になるかと予想します。
3)事業再構築補助金、今後の公募の見通しについて
昨年秋の行政レビューにおいて、有識者から当補助金の廃止も検討するよう厳しい指摘がありましたが、中小企業庁は検討の上、今回12回公募を実施すると決定しました。以下、中小企業庁HP公表記事からの抜粋です。
「中小企業庁としては、ポストコロナに対応した事業再構築をこれから行う事業者やコロナの影響を受けた事業者が一定程度、存在すると考えていることから、以下のような抜本的な見直しを行った上で、第12回公募を実施します。」
当補助金は将来的に廃止されると考えますが、現在積みあがっている基金額の範囲で、今後あと数回の公募がある可能性もあるかと思います。ただし、これはあくまでも個人的な予想です。12回公募で終了・廃止となってもおかしくないでしょう。