昨日の配信記事で事業再構築補助金11回公募の採択結果をお知らせしましたが、その中で「業種別の採択率に大きなバラツキがある」と書きました。そこで本日は、この採択結果を業種別に分析し、各業種毎の採択率で算出してみました。
1)11回公募採択結果の業種別分析(採択率等)
11回公募結果の事務局分析資料(koubo_kekka_gaiyou11.pdf (jigyou-saikouchiku.go.jp)には、以下の業種別の応募と採択の割合に関するデータが掲載されています。
上の円グラフにある割合(パーセンテージ)を使って、業種別の応募者数、採択者数、採択率を算出しました。その結果は以下の表のとおりです。(参考情報として、右に前回10回公募のデータを並べています。)
- 11回公募の全体採択率が前回公募と比べ大幅にダウンしたことに加え、上の表から業種毎の採択率のバラツキも非常に大きくなったことが分かります。
- 採択率が平均値(26.5%)より高い業種は、製造業(41.5%)と情報通信業(32.4%)の2業種のみ。卸売・小売業を除くほとんどのサービス業種では、軒並み10%台という低い採択率になっています。
- この理由として、秋の行政レビューにおいて当補助金が厳しい指摘・批判を受けたこと、特に具体的な採択例としてゴルフ・エステ・サウナなどのサービス業における問題がやり玉に上がったことが大きいと考えます。以下、秋の行政レビューの議事録(7_5_gijiroku.pdf (gyoukaku.go.jp)からの抜粋になります。
【秋の行政レビュー事務局からの説明分抜粋】
【秋の行政レビューでの某評価者(外部有識者)のコメント抜粋】
【脚注】:上の「2.4兆円」とは、事業再構築補助金の過去3年間分の予算額です。確かに凄い金額ですね!事業再構築補助金は、過去に前例のない、予算額がダントツに大きい補助金であることは間違いないです。
2)次回12回公募の採択率等はどうなる?
今回の11回公募採択傾向(25%前後の全体採択率、業種毎の採択率のバラツキ)は、次回12回公募においても継続されるかと考えます。ただし、採択・不採択の分かれ目は、あくまでも個別の事業計画の内容次第です。採択率の低い業種であっても、説得力のあるしっかりした事業計画書を作成すれば採択されるはずです。下URLは11回公募結果の業種別採択者リストんいなりますが、採択された各事業者の「事業計画書の概要」(100字程度)も掲載されています。興味のある方は、採択率が比較的に低い業種ではどんな事業計画が採択されているか目を通してみてはいかがでしょうか?