先日、事業再構築補助金第1回目公募にて実際に採択された案件の「事業計画書」を紹介しましたが、新たに以下の3案件の事業計画書が特設サイトに公表されております。
*特設サイト:「 採択事例紹介」 >>https://jigyou-saikouchiku.go.jp/cases.php
1)(株)八芳園 (「通常枠」、投資金額が2億円以上) >>https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/cases/01_jigyokeikaku_01.pdf
*東京の白金台にある有名な結婚式場・パーティー会場です。(従業員数も360人)
*業種柄、新型コロナの影響を大きく受けているようです。(売上は50%減)
*再構築事業は、「オンラインイベントシステム外販」「非接触型イベント企画」「ミールキット製造販売(宅配)」の3つ。全て「ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応する」新規性の高い事業と言えるでしょう。且つ、「DX」「ロボット」といった最先端の技術を取り入れた新規事業であり、当補助金の審査項目によりフィットした事業であることは間違いないですね。
*記述面から言うと、「分かりやすいストーリー、且つ非常にロジカルで、Fact&Figureで裏付けされた説得力のある記述」になってます。
*個人的に感心したのが、A4で15枚の中に、よくここまで「漏れなくダブリなく」(MECE)の観点から必要な情報を可能な限り入れ込んでいることです。
*とはいえ、記述がいくら上手くても、「「事業再構築事業」自体の方向性・事業性に説得力があっての話(前提)」ですので、この点はお忘れなく!
*「通常枠」、且つ補助申請額が大きい(例えば、4000万円以上の)事業者様、この事業計画がかなり参考になるのではないでしょうか? 是非、ご一読ください。
*断っておきますが、この事業計画書は、あくまでも優秀事例(ベストプラクティス)ですので、これぐらい事業計画を上手に書かないと採択されないということはあり得ません。ただし、時間を掛けて、自分なりにじっくり考えて説得力のある事業計画を認定支援機関と一緒に練る必要があることは言うまでもありません!
2)(有)市場印刷(「特別枠」) >>https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/cases/01_jigyokeikaku_02.pdf
*再構築事業は、ドローン撮影・VR動画による「画期的な画像提供システム構築による新たな広報支援事業」です。1)の八芳園同様、「ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応する」新規性の高い事業と言えるでしょう。
*今後は市場・競合分析も綿密にやっており、説得力がありますね。
*広告・印刷、そして不動産業の方は、是非読んでみてください。
3)ゲストハウスますきち(「特別枠」) >>https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/cases/01_jigyokeikaku_04.pdf
*夫婦で民泊を運営されている事業者の案件です。
*これも、市場・競合分析が綿密であり、ターゲット顧客も明確という印象です。
*特に、小規模の宿泊業者の方、是非読んでみてください。
上の2)、3)は特別枠ですが、非常に「説得力」が高く、上手く書かれてますね!素晴らしい!今後、「特別枠」、及び「最低賃金枠」での申請を予定されている事業者様、上の2事例を参考に10枚以内でメリハリの効いた記述が必要かと考えます。特に大切なのは、以下の3点です。
*なぜ、リスクのある事業再構築が必要なのか?
*なぜ、この新規事業をやることに決めたのか?
*この新規事業は、商売として本当に成り立つのか?売上計画・顧客獲得計画は本当に達成可能なのか?その根拠は?