昔は、新築建物が対象となる経産省の主要補助金はありませんでしたが、ここ数年の間に「新築建物」を補助対象経費として認められる補助金が新設されています!それが、事業再構築補助金と事業承継・引継ぎ補助金(経営革新型)の2つになります。ただし、申請する上で注意する点がありますので、本日はそれについて書いてみたいと思います。
1)事業再構築補助金における「建物新築が補助対象となる要件」
昨年4月の公募開始以降、今まで新築を含む建物費は補助対象でしたが、6回目公募(6月30日締切)「建物費」については、原則、改修の場合に限ることとし、新築の場合には、一定の制限を設ける」ことになりました。そこで先週、補助金事務局は、当件に関するガイドラインを下のとおり公表しています。
新築建物を補助対象として申請する場合、次回の6回目公募から「新築の必要性に関する説明書」を作成・提出する必要があります。今までの公募では「新築の必要性」について深く問われることはありませんでしたが、次回公募からは「新築不可欠であること」、つまり「既存の建物を改修する、近くの建物を賃貸する、倉庫などはアウトソーシングする」などの代替手段がないことをしっかり説明する必要があります。この点、十分ご注意いただければと思います。新築ともなると投資も大きくなり、以前の記事(https://www.yano-support.com/b-subsidy/saikochiku-mofcomment/)で書いた通り「安易な過大投資・事業再構築」になることを避けたいという考えがベースにあると推察します。
2)事業承継・引継ぎ補助金(経営革新型)でも新築建物は補助対象になります!
知らない人も案外多いかと思いますが、事業承継・引継ぎ補助金の「経営革新型」では、新築建物も補助対象になります!以下、公募要領(https://jsh.go.jp/r3h/assets/pdf/requirements_business.pdf)からの抜粋です。
PRチラシ(https://jsh.go.jp/r3h/assets/pdf/pamphlet_business.pdf)にあるとおり、補助上限額は600万円になりますが、申請要件を満たす事業者は、当補助金の活用をご検討ください!(古い建物を廃棄する場合、150万円が上乗せされます)