本日、政府は追加経済対策を閣議決定する予定です。
- 時事通信記事:「経済対策、事業規模73兆円 中小企業の業態転換支援―8日決定」
>>https://www.jiji.com/jc/article?k=2020120700781&g=cov
記事には今回の経済対策は、「新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて業態転換する中小企業に最大1億円を支援する「事業再構築補助金」~~~の創設が柱となる」とあります。
そこで以下、この「事業再構築補助金」について現在までに報道されている情報をまとめてみました。多くの事業者様が、来年の目玉である当補助金に関心があるのではないでしょうか?
- 事業再構築補助金:ここまでの概要サマリー(報道ベース)
- 事業再構築補助金とは?
最近の新聞等では、当補助金について以下のように説明しています。
- 「たとえば飲食店がデリバリー専門店に転換する場合などを想定する。業態転換や規模の拡大、新分野への進出などを補助の対象とする」(読売新聞)
- 「事業再構築補助金は新型コロナの影響で売り上げが減った飲食店がオンラインで注文を受ける宅配事業に転換したり、メーカーが自社技術を応用して需要が高い医療機器の製造に新規参入するため設備投資を行ったりした際に支給することを想定している」(産経新聞)
- 「事業再構築」「業態転換」がキーワードになりそうですが、先日政府が公表した「実行計画」には以下の記述があります。
「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、前向きな取組を行う意欲のある中小企業・中堅企業については、危機的状況に追い込まれてようやく新規事業等に取り組むのではなく、可能な限り手前のステージにおいて、規模拡大、新分野展開、業態転換を通じた生産性向上などの事業再構築に挑戦することを支援する必要がある。」
「事業再構築」「業態転換」というとハードルが高そうですが、規模拡大、新規事業・新規取組のための投資も対象となるのではないかと推測します。後日、このあたり明確になるかと思います。
予算額、補助金額、補助率は?
- 予算総額は「1兆円超」と巨額ですので、ひょっとしたら複数年に渡る補助金の可能性もあるかと考えます。(その場合は「基金化」されます)
- 1社あたり補助金交付額100万円~1億円、補助率2/3。複数の申請型(コース)が設けられるような気がします。(100万円と1億円では同じ審査方法を取らないのではと考えます)
補助対象となる費用は?
- 報道では大きく「設備投資」が対象とのことですが、下の読売新聞報道では「企業買収費用」も対象とのことです。(でも、買収費用の中の何が対象になるか不明です)
>>https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201204-OYT1T50338/
- 「設備投資」にはIT投資も入るかと考えます。この以上の対象費用詳細については、現在のところ不明です。
申請要件はあるのか?
- 他のコロナ対策の補助金・給付金のように「対前年比売上〇〇%減」が申請要件になる可能性はあるかと思いますが、(3主要補助金もそうですが)「売上減」のような要件は付さない気がします。いずれにせよ、現段階で申請要件ついては不明です。
公募の開始はいつ頃か?来年何回公募があるか?
- 当補助金は3次補正予算案に盛り込まれますが、報道によると1月18日通常国会召集、3次補正予算案は1月中に可決される予定です。可決後、補助金公募の前に補助金事務局の公募・決定が必要になりますので、早くても公募開始は2月末、多分3月以降になるかと予想します。(巨額予算の補助金ですので、具体的な制度設計、事務局決定に時間が掛かるかもしれません)
- 予算規模が1兆円超と超大型ですので、来年複数回の公募かと考えますが、複数年に渡る通年公募の可能性もあるかもしれません?
申請方法は?
- 当然、GビズIDプライムを使った電子申請(Jグランツ)になるかと思います。
ものづくり補助金や持続化補助金とどこが違うの?使い分けは?
- 補助対象となる経費は、既存の3主要補助金とかぶってくるかと思います。(当然、補助金額には違いがありますが)3主要補助金との使い分けについては、制度の詳細を待つ必要があります。
いづれにせよ、これ以上の情報は、来週末あたり3次補正予算案の閣議決定後に、政府から発表されるかと思います。また、最終的な詳細情報は、公募開始時の公募要領を待つ必要があります。