昨年10月に締切となり採択結果発表が延びに延びていた事業再構築補助金11回目公募ですが、本日ようやく全ての申請枠の採択結果が公表されました。下URLに採択された事業者リスト、及び事務局の分析資料になります。
①事業再構築補助金HP:採択者リスト>>補助金交付候補者の採択結果 | 事業再構築補助金 (jigyou-saikouchiku.go.jp)
②事務局の採択結果分析資料>>koubo_kekka_gaiyou11.pdf (jigyou-saikouchiku.go.jp)
1)全国の11回目公募採択結果、及び分析
以下、今回11回目公募の申請枠別の採択結果、及び参考データとして前回10回目の採択結果との比較になります。
- 秋の行政レビューでの当補助金に対する厳しい指摘を受け、今回の第11回目公募の審査は相当厳しくなると予想はしていましたが、そのとおりになりました!今回の全体採択率は前回より22ポイントもダウンし、26.5%となりました。上の表のとおり、全ての申請枠で採択率が大きくダウンしています。予想以上の厳しい採択結果ですね。今までは2社に1社採択されいましたが、今後は4社に1社しか採択されないというイメージになるかと思います。
- また、大きな変化として、今回は業種別の採択率に大きなバラツキがあるようです。(今までは業種別の採択率には大きな差異はなく、「どの業種が採択され易い・難い」とうことはなかったと思います。)下のグラフは今回の「業種別の応募と採択割合」の分析になりますが、一目瞭然、他の業種と比べ「製造業」の採択率は相当高くなっています。(応募件数ベースの製造業の割合は約20%ですが、採択件数ベースですと約31%も占めていますので)細かく計算すると、製造業だけの採択率は約40%になります。
- 逆に、下のグラフを見れば、「生活関連サービス・娯楽業」「宿泊業・飲食サービス業」「不動産・物品賃貸業」の採択率が平均より大分下回っていることが分かります。(多分、採択率は10%台でしょう)この事実も、秋の行政レビューでの指摘を考えれば予想できたことかとも思います。
2)和歌山県の11回目公募採択結果サマリーについて
- 和歌山県の11回目公募申請者数(73者)ですが、前回同様低迷しています。多くの事業者が、昨年実施された和歌山県版の事業再構築補助金(和歌山県事業再構築チャレンジ補助金)へ流れたことが理由でしょう。
- 和歌山県の採択率は20%となっており、全国平均を下回る結果となりました。
3)次回12回目公募以降について
次回の12回目公募は2月下旬~3月初旬には公募が開始されるかと予想します。申請締切は4月末ぐらいになるでしょうか? 採択率は今回同様25%前後、そして同じように業種によって採択率に差が出てくると予想します。
また、12回公募では以下のような大きな制度変更が決まっていますので、申請予定の事業者は公募開始と同時に公表される公募要領を熟読する必要があります。
①公募枠が以下のとおり大きく変更されます。各申請枠の申請要件、補助スキームは不明。事前着手制度は撤廃されます。
次回12回目公募が終了後、当補助金の公募が継続されるか否かは不明です。個人的には14回目公募ぐらいまで実施されるような気がするのですが、分かりません。いづれにせよ、本年中には廃止になる方向かと予想します。
最後に私見を述べますが、当補助金のような新規事業(=再構築事業)を支援する高額な大型補助金は、今後出てくることはないと思います。今後、何回公募があるか分かりませんが、今年がラストチャンスです!採択のハードルは高くなりましたが、高額な補助金額を考えれば、採択率25%前後というのはリーゾナブルとも言えます。(今までの採択率が高すぎた感があります)事業拡大を目的に新たな再構築事業を検討している事業者は、是非当補助金の活用をご検討ください!