本日は来年の「IT導入補助金」の申請枠・補助スキームについて、(現在公表されている情報を基に)解説したいと思います。
以下、先週、中小企業庁HPに公表された「IT導入補助金PRチラシ」(PowerPoint プレゼンテーション (meti.go.jp))からの抜粋になります。
1)IT導入補助金2023の申請枠・補助スキームについて
上記表にある通り、IT導入補助金の申請枠は変更ありません。採択率が高く(80%以上)、PC・タブレット等のハードウェアも補助対象となる「デジタル化基盤導入枠」も継続されます!
補助スキームの変更点は以下の2点のみのマイナーチェンジであり、大枠は現行の補助スキームと同じになります。
①安価なITツール導入も支援すべく、補助下限額を引き下げ・撤廃。
②クラウド利用料の対象期間を延長(最大2年間)。
当補助金の詳細情報については、右の事務局サイトをご覧ください。>>トップページ | IT導入補助金 (it-hojo.jp)
2)IT導入補助金2022の採択結果サマリー、補助金活用のススメ
今年4月に現行の申請枠・補助スキームに変更されましたが、その後11月まで、他の主要補助金と比べても頻繁に公募が実施されました。(デジタル化基盤導入枠:12回、通常枠:6回など)以下、4月以降の全ての公募の採択結果サマリーになります。
①デジタル化基盤導入枠の採択結果、採択率について
- 今年から新設された申請枠ですが、申請者数は2万者を超え、一番申請者数が多い申請枠となりました。
- 特筆すべきは、その採択率の高さです。国の補助金として採択率83.4%とは今までになかった高採択率であり、「不備なく申請すれば、9割は採択される」と言っても良いかもしれません。(ちょっと言いすぎですが)
- この申請枠の補助対象ソフトは会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトに限定されていることから明らかですが、事業者(特に小規模事業者)のインボイス対応を支援することが一番の狙いです。インボイス制度は来年10月に開始されますが、会計ソフト等の対応が未だの事業者は是非申請すべきかと考えます。来年も、この高水準の採択率は継続されるかと予想しています。
- 更に、この申請枠の場合、PC・タブレット等(上限10万円)、レジ・発券機等(上限20万円)のハードウェアも補助対象であることも魅力ですね。
- また、小規模事業者でインボイス対応・課税事業者へ転換される方、当補助金に加え、前回お知らせした持続化補助金の活用もご検討いただければと思います。(インボイス特例で補助上限額が一律50万円上乗せされますので)
②通常枠(A類型、B類型)の採択結果、採択率について
- 当申請枠では、会計ソフト、受発注ソフト等以外でも、事務局に登録されている様々な種類のITソフトが補助対象になります。
- 申請者数はデジタル化基盤導入枠の次に多く、4月以降に約17000者が申請しております。
- 今年の採択率は50%台となっており、来年もこれぐらいの採択率になるかと予想します。
③セキュリティ対策対策枠の採択結果、採択率について
- この申請枠は本年8月に新設され、11月現在まで2回の公募結果が公表されています。今後の公募に関しては、毎月1回の公募締切を設けています。(公募回数は12回/年ぐらいでしょう)
- この申請枠は、 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービス
リスト」に掲載されているいずれかのサービス利用料(最大2年分)の50%を補助するものです。この「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」については右URLご覧ください。>> サイバーセキュリティお助け隊&サイバーセキュリティ対策かるた | IPA - 公募が始まったばかりの新設枠ですので、2回公募分の申請者数は33者と少ないです。申請者がすくないこともあり32者が採択されています。
- サイバーセキュリティ対策にご関心のある事業者は、上URLにあるIPAのHPでお助け隊サービスリストに目を通してみては如何でしょうか?
最後の、IT投資関連の補助金として、和歌山県のデジタル化補助金についても触れておきます。以下、本年度の県デジタル化補助金の一覧ですが、来年度も公募が継続される可能性があると勝手に予想しています。(ただし、県の来年度予算編成はこれからですの、公募がない可能性も十分あります。)もし、公募があれば、公募開始は来年4月になるかと思います。本年度の県デジタル化補助金の詳細情報は右URLのとおり。>>県のデジタル化補助金の公募が始まりました!(販促ツール作成支援補助金、システムカイゼン促進支援補助金) – YMO (yano-support.com)