昨日、経産省・中小企業庁が以下2つの資料を公開し、事業者支援策・補助金の概要・枠組みが判明しましたので解説します。以下、是非ご一読ください。
①令和4年度補正予算案(中小企業・小規模事業者等関連) >>PowerPoint プレゼンテーション (meti.go.jp)
②令和4年度補正予算案の事業概要(PR資料)>>pr_hosei_221109.pdf (meti.go.jp)
1)経産省の4主要補助金(ものづくり補助金、持続化補助金、他)
- 下のスライドは上記①資料からの抜粋です。予算額は来年令和5年分で2000億円、令和6年分で2000億円。2年分で総額4000億円になると理解します。(注:「国庫債務負担」とは、簡単に言えば、次年度(令和6年度)の予算を予約することかと思います。あくまでも予約であり、来年度に再度予算計上が必要とのことです。)
- 1年分で2000億円であれば、本年度予算と同等ぐらいなのかもしれません。
- 各4補助金の拡充・変更内容は以下のとおりですが、「大胆な賃上げ」「グリーン分野の投資加速化」「インボイス制度対応」が大きなインセンティブになっています。
- 各補助金の詳細な情報は、今後中小企業庁HP、各補助金事務局HP等で公表されるかと思います。
- 以下の補助金内容の拡充・変更は、補正予算案成立後(今月末?)に開始される公募回から実施される可能性があります。
- ちなみに、上記②のPR資料18ページにも当補助金の概要が記載されています。
2)事業再構築補助金
- 下のスライドは上記①資料からの抜粋です。予算額は5800億円となりました。本年度の予算額は6000億円でした。(3~4回分の公募に相当)
- 1年半前に始まった大型補助金ですが、事業再構築のニーズも一巡し、今後の申請者数は徐々に減少していくと勝手に予想しています。(また、採択も1事業者で1回だけですので)
- 今回の予算額を考えれば、現在公募中の第8回公募(来年1月13日締切)以降、3か月毎に4回ぐらいの公募があるのではと予想します。(あくまでも、個人的な予想ですので、その点ご了承ください。)
- 補助内容・スキームの拡充・変更内容は以下のとおりですが、3つの申請枠が新設になります。(「産業構造転換枠~上限7円万円」「成長枠~上限7千万円」「サプライチェーン強靭化枠~上限5億円」
- また、詳細は不明ですが、現在の「物価高騰枠」と「回復再生応援枠」が統合されるようです。(上限3000万円)
- これ以上の詳細な情報は、今後事務局(https://jigyou-saikouchiku.go.jp/)にて公表されるかと思います。
- 今回の補助内容の拡充・変更は、多分第9回公募(来年4月頃締切?)から反映されるかと予想します。
- ちなみに、上記②のPR資料17ページにも当補助金の概要が記載されています。
3)輸出促進、省エネ補助金について
- 下のスライドには「輸出支援」として「新規輸出中小企業1万社支援プログラム」について書いてありますが、予算額は5.4億円であり、新たな補助金が新設されるわけでなないようです。当支援策のより詳しい概要の説明は、上記②資料の30、39ページにあります。
- 国の省エネ補助金予算額が大幅に増加し、令和4年度補正案で500億円、複数年で1625億円となりました。(令和3年度補正予算で100億円でした。)ただし、規模が小さい中小事業者にとって使い勝手が良いものなるかは不明です。(現在の省エネ補助金の申請作業は非常に煩雑ですので)今後公表される詳細な情報を待つ必要があるかと思います。当補助金の概要については、上記②資料5ページもご覧ください。
4)資金繰り支援(コロナのゼロゼロ融資の借換支援など)
下のスライドは上記②資料(PR資料)の19ページになります。支援内容は先日の下URL記事でより詳細に説明しているとおりです。 >>(総合経済対策の金融支援策:「コロナ・ゼロゼロ融資」借り換え支援、保証限度は1億円(経産省案) – YMO (yano-support.com)
以上、来年以降、事業拡大・事業再構築・事業持続化のために設備・販売投資等を検討されている事業者様、今回の支援策・補助金を活用できるかどうかご検討頂ければと思います。