昨日、政府は先月公表した総合経済対策の財源的裏付けとなる「第2次補正予算案」(約29兆円)を閣議決定しました。
本日は当補正予算案の経済産業省分の中の事業者支援関連の支援策について簡単に解説します!今回の経産省の公表資料は下のとおり。例年通りであれば各支援策のもっと詳しい概要を説明した「PR資料」が公表されますが、今回の公表資料は支援策ポイントのみを説明した簡単な資料しか公表されていません。補正予算案資料でもっと詳しい情報を提供できると思ってましたので、残念です!今後より詳しい資料・情報が明らかになるかとは思いますが、詳細が判明次第、当ブログにてお知らせしたいと思います!
経済産業省関係令和4年度補正予算案のポイント>>hosei2_yosan_point.pdf (meti.go.jp)
以下、経産省の補正予算案事業者支援策のポイントになります。(概要とまでは言えないレベルですが)
1)エネルギー価格高騰への対応策
今回の補正予算は経済対策がメインですので、総額約29兆円の中の経産省分は約1/3の11兆円となってます。その中での喫緊の課題である燃料・電気などのエネルギー高騰に対する対策費は、以下のとおり全体の半分以上となりました。事業者支援に関しては、先日お伝えした通り「企業向け「高圧」は3.5円(/1キロワット)の支援」等が含まれています。
2)経産省の主要補助金の継続・拡充(事業再構築補助金、中小企業生産性革命4補助金)
経産省の主要補助金である事業再構築補助金、及び中小企業生産性革命4補助金(ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金、事業承継・引継ぎ補助金)については、以下のとおり簡単な記述しか書いてありません。
主要補助金に関しては複数年に渡り拡充されると総合経済対策資料に書いてありましたが、上記予算額だけを見ると過去の予算額と比べ拡充されたかは疑問です?(これらの補助金は単年度予算でなく基金化されており、残っている基金残高か不明ですので、なんとも言えないところはありますが)ちなみに、過去の予算額は、事業再構築補助金で2021年度が1兆1千億円、2022年度で6000億円、中小企業生産性革命4補助金で2020年度が3600億円、2021年度で4000億円、2022年度で2000億円でした。
ただし、「中堅・中小企業・小規模事業者における事業再構築・生産性向上等と一体的に行う賃金の引上げへの支援を大幅に拡充」と総合経済対策資料に書いてありますので、今後の各主要補助金の個別の詳細情報を待つ必要があるかと思います。
3)資金繰り支援
総合経済対策の資金繰り支援については、前回、前々回の配信で書きました。今回の補正予算案資料には以下の記述があります。これだけでは具体的な支援策がどうなるのか分かりません。今後の詳細な情報を待つ必要があるかと思われます。
4)中小企業の輸出支援策(新規輸出中小企業1万社支援プログラム)
総合経済対策にあった「中小企業の輸出支援策」については、予算額(190億円)のみで具体的な内容は書いてありません。今後の詳細な情報を待つ必要があります。
5)国の省エネ補助金について
今までの国の省エネ補助金は、SII(環境共創イニシアチブ)が事務局で個人的に申請のハードルが高いと思っていました。(実際に採択された会社は多くは、比較的規模の大きい中小企業がでしたので)今回の補正予算案資料には以下の記述しかありませんが、予算額が大幅に増えたことで、申請要件・申請負荷が緩和・軽減されることを勝手に期待したいと思いますが、どうなるでしょう?これも詳細な情報を待つ必要があります。
6)その他経産省関連の支援策
今回の第2次補正予算案資料には、上記以外にも「DX・GX」関連の支援策なども色々盛り込まれています。さらっとでも上記の経産省第2次補正予算案資料に目を通してみては如何でしょうか?
次回は厚生労働省の事業者支援策について書いてみたいと思いますので、お楽しみに!