1)全国平均での最低賃金引き上げの目安額
昨日、厚労省審議会は、10月からの最低賃金を全国平均で31円を目安に引き上げ、時給961円とする」と決めました。前年比31円の引き上げ額は過去最大で、上げ幅は3.3%になります。
*日経新聞記事:最低賃金31円上げ961円 全国平均、物価高で上げ幅最大: 日本経済新聞 (nikkei.com)
また、これまで審議会は都道府県を物価や経済状況に応じてA~Dランクに分けて目安を示してきたましたが、下にあるAとBは31円UP、BとCは30円UPとのことです。
2)和歌山県の最低賃金引き上げの目安額
和歌山県はCランクですので;
*和歌山県の10月からの最低賃金(目安)=889円(UP率=3.5%)
30円UPの889円はあくまでも厚労省審議会が決めた上げ幅の目安であり、和歌山県の地方審議会が最終的に今月決定するかと思います。多分、そのまま889円で決まるかとは思いますが、場合によっては1、2円UPする可能性もあります。
3)近畿圏、和歌山県に隣接する県の最低賃金引き上げの目安額
最低賃金引き上げについては、近隣の府県とのバランス・差異も気になるところです。(特に大阪府)以下、予想される10月からの近隣府県の最低賃金額になります。和歌山県と大阪府の最低賃金額には、まだ130円以上の開きがありますね。(和歌山県北部では、場合によっては大阪府の最低賃金額の影響を受ける場合もあるかと思います。)
4)最低賃金引上げに向けた国の事業者支援策について
昨年来の物価高騰、及び「早期に全国平均1000円」という政府の方針を考えれば、経営者側にとって今回の大幅な引上げ幅は致し方無いと個人的には考えます。事業者においては、今後一層の生産性向上、経営革新(場合によっては事業再構築)に注力していただければと思います!
最後に以下、「最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援施策」を紹介しておきます。
*厚労省資料:「最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援施策」 >>https://www.mhlw.go.jp/content/000893134.pdf
いつものことですが、最低賃金引上げに関しては、是非以下の「業務改善助成金」の活用をご検討いただければと思います。一度、顧問・知り合いの社労士さんへ相談してみては如何でしょうか?
厚労省HPの業務改善助成金ページ:[2]業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援|厚生労働省 (mhlw.go.jp)