昨日の記事に続き、本日は以下の東京商工会議所の調査資料を使って、補助金としては現在一番人気の「事業再構築補助金」の活用・利用状況について書いてみます。(調査資料には著作権についての注記がありますので、今回はページ貼り付けは致しません。商工会議所の資料として珍しいことかと。)
*東商調査結果資料「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」 >>https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1028415
1)事業再構築補助金の活用率(申請予定を含む)は6.5%、
実質的には13~15%と推測します!
- 上URLの調査結果によると、経産省主要補助金の活用率は(申請予定を含む)、事業再構築補助金がトップの6.5%となっています。(13ページ)
- 事業再構築補助金には「コロナ後の売上がコロナ前と比べ10%以上減」という申請要件がありますので、思い切った再構築事業を実施したくても、この売上減要件を満たさないと活用できません。
- 7ページにコロナ後とコロナ前の売上比較データがありますが、コロナ後の売上がコロナ前と比べ減少した事業者の割合が57.2%となってます。
- この事を考慮すると、売上減要件を満たす事業者数を母数とするならば、事業再構築補助金の活用率は13~15%になると推察します。
2)事業再構築を含む新たな取組の実施状況:実施率は60%
資料の17ページを見てください。サマリーとして以下の記述があります。
- 昨年3月以降、コロナ禍において60.6%の企業が新たな取り組みを実施。
- 具体的には「人材の採用・開発・教育の強化」が最多の27.8%、続いて「デジタル化・ITツールの活用」にも多くの企業が取り組んでいる。
- 新たな取り組みを行っている企業のうち、新分野展開や業態転換など「事業再構築」に取り組む企業は28.5%にのぼっている。(1)の補助金活用率より大分高い数字ですが、当然補助金なしの自力で再構築事業に取り組む事業者もいるかと思います。)
来年度4月以降も事業再構築補助金は継続されますが、以上の数字を考えますと、今後新たに申請される事業者がまだまだ出てくるかと予想します。来年度の事業再構築補助金スキームの変更ポイントは下URLのとおりですが、今後思い切った再構築事業を検討される際は、是非「事業再構築補助金」へ申請いただければと思います。
>>https://www.yano-support.com/p-subsidy/hojyokinrecentinfo/